ステーキングとは?イーサリアム2.0ステーキングについて

当ページのリンクには広告が含まれています。

ステーキングは、ブロックチェーンの世界で急速に注目を集める概念となっています。

簡単に言えば、ステーキングはユーザーが自らの仮想通貨をネットワークに「預ける」ことで、そのネットワークのセキュリティや運営に貢献し、報酬を受け取る仕組みです。

特に、イーサリアムは現在大きな変革の最中にあり、その中心に「ステーキング」が位置しています。イーサリアム2.0への移行は、このステーキングの概念をさらに前面に押し出すものとなるでしょう。

この記事では、ステーキングの基本から、イーサリアム2.0でのその役割と進化について、詳しく探っていきます。

目次

イーサリアム2.0とは

イーサリアム2.0、通称「ETH 2.0」とは、イーサリアムの次世代アップグレードとして注目されているものです。

このアップグレードは、イーサリアムのスケーラビリティ、セキュリティ、およびサステナビリティの向上を目指しています。以下に、ETH 2.0の主な変更点と特徴をまとめました。

コンセンサスアルゴリズムの変更

ETH 2.0は、エネルギー消費が少なく、セキュリティが高いとされる「Proof of Stake (PoS)」に移行します。

これにより、トランザクションの承認に必要な計算量が大幅に削減され、エネルギー効率が向上します。

Proof of Stake (PoS)とは

Proof of Stake(PoS)とは、ブロックチェーンネットワークにおけるコンセンサスアルゴリズムの一つです。PoSは、トランザクションの承認や新しいブロックの生成を行う際に、参加者の持っている仮想通貨の保有量や保有期間などの「ステーク」を基準として選ばれる方式を指します。

シャーディング (Sharding)

ETH 2.0では、新しいブロックチェーン構造「ビーコンチェーン」が導入されます。

これは、PoSのコンセンサスアルゴリズムをサポートするためのもので、シャーディングと連携して動作します。

eWASM

eWASMは、新しい仮想マシンであり、スマートコントラクトの実行速度を向上させることが期待されています。

クロスリンク (Crosslinks)

シャード間の通信を効率的に行うためのクロスリンクが導入されます。

これにより、異なるシャード間でもトランザクションや情報のやり取りがスムーズに行えるようになります。

ステーキングとは

ステーキングとは、仮想通貨(暗号資産)の保有者が一定量以上の通貨を特定のウォレットにロック(固定)することで、ネットワークのセキュリティやガバナンスに参加し、その対価として報酬を受け取る仕組みのことを指します。

ステーキングは、Proof of Stake(PoS)やその派生アルゴリズムを採用しているブロックチェーンネットワークで主に行われます。

ステーキングの主な種類

バリデーターとしてのステーキング

・デリゲートステーキング

・リキッドステーキング

・ステーキングプール

バリデーターとしてのステーキング

バリデーターとしてのステーキングは、Proof of Stake(PoS)を採用したブロックチェーンネットワークにおいて、ユーザーが一定量以上の通貨をネットワークに「ステーキング」(預け入れ)することで、ネットワークのバリデーターとしての役割を果たすことができる仕組みです。

バリデーターの役割
  1. ブロックの生成: バリデーターは、新しいトランザクションを含むブロックを生成し、それをネットワークに提案します。
  2. トランザクションの検証: バリデーターは、他のバリデーターが提案したブロックに含まれるトランザクションの正当性を検証します。
  3. コンセンサスの形成: バリデーターは、どのブロックが次の正当なブロックであるかについての合意(コンセンサス)を形成します。

ステーキングのリスク

  1. スラッシング: バリデーターが不正な行動を取った場合、ステーキングした通貨の一部が罰として没収される可能性があります。これを「スラッシング」と呼びます。
  2. ロックアップ期間: 一部のPoSネットワークでは、ステーキングした通貨は一定期間ロックされ、その間は取引や移動ができない場合があります。

デリゲートステーキング

デリゲートステーキングは、Proof of Stake(PoS)を採用したブロックチェーンネットワークにおいて、ユーザーが自らの通貨を直接ステーキングしてバリデーターとしての役割を果たすのではなく、信頼する第三者のバリデーターにその通貨を委託する形式のステーキングを指します。

デリゲートステーキングの特徴

  1. 技術的ハードルの低減: バリデーターとして直接参加する場合、高性能なハードウェアや安定したインターネット接続、ブロックチェーン技術に関する知識が必要となることが多いです。しかし、デリゲートステーキングを利用すれば、これらの技術的な要件を満たす必要がありません。
  2. 報酬の受取: デリゲートステーキングを行うことで、選択したバリデーターが得た報酬の一部を受け取ることができます。報酬の分配率は、バリデーターによって異なる場合があります。
  3. リスクの分散: 一つのバリデーターにすべての通貨を委託するのではなく、複数のバリデーターに分散して委託することで、リスクを分散することが可能です。
  4. スラッシングリスクの転嫁: バリデーターが不正な行動を取った場合、ステーキングした通貨が罰として没収されるリスク(スラッシング)があります。デリゲートステーキングを行う場合、このリスクは選択したバリデーターに転嫁されることが多いです。

デリゲートステーキングの注意点

  1. 選択するバリデーターの信頼性: デリゲートステーキングを行う際は、信頼性や実績のあるバリデーターを選択することが重要です。不正行為を行うバリデーターを選択すると、ステーキングした通貨の一部が失われるリスクがあります。
  2. 手数料や条件の確認: バリデーターによっては、報酬から一定の手数料を取る場合や、最低ステーキング期間が設定されている場合があります。デリゲートステーキングを行う前に、これらの条件を確認することが重要です。

リキッドステーキング

リキッドステーキングは、ユーザーがブロックチェーンネットワークに仮想通貨をステーキングする際、そのステーキング資産に対応するトークンを受け取ることができるステーキングの形式を指します。このトークンは、ステーキング資産の代わりとして流動性を提供し、さまざまなデフィ(分散型金融)プロダクトで利用することができます。

リキッドステーキングの特徴

  1. 流動性の提供: 通常のステーキングでは、ステーキングした資産は一定期間ロックされることが多いです。しかし、リキッドステーキングを利用すると、ステーキング資産に対応するトークンを即座に取引や利用することができます。
  2. デフィの活用: 受け取ったトークンは、借り入れ、貸し出し、流動性提供など、さまざまなデフィプロダクトで利用することができます。これにより、ステーキング報酬だけでなく、追加の収益機会を追求することが可能となります。
  3. ステーキングの柔軟性: リキッドステーキングを利用すると、ステーキング資産を即座に取引することができるため、市場の動きに応じて迅速にポジションを変更することができます。

リキッドステーキングの注意点

  1. スマートコントラクトのリスク: リキッドステーキングは、スマートコントラクトを利用して実現されることが多いです。そのため、スマートコントラクトのバグやセキュリティの脆弱性によるリスクが存在します。
  2. 価格の変動: ステーキング資産に対応するトークンの価格は、市場の需給によって変動します。そのため、トークンの価格がステーキング資産の価格と乖離する可能性があります。
  3. 複雑性: リキッドステーキングは、通常のステーキングよりも複雑な仕組みを持っています。そのため、十分な理解とリサーチが必要です。

ステーキングプール

ステーキングプールは、複数のユーザーが自らの仮想通貨を集約し、一つの大きなステーキング資産としてブロックチェーンネットワークに委託する仕組みを指します。このプールを通じて、個々のユーザーは小額の資産でもステーキングの報酬を得ることができます。

ステーキングプールの特徴

  1. 低い参加ハードル: 一部のブロックチェーンネットワークでは、バリデーターとして参加するための最低ステーキング額が設定されている場合があります。ステーキングプールを利用することで、この最低額を下回る資産を持つユーザーもステーキングに参加することができます。
  2. 報酬の分配: プールが得た報酬は、参加者のステーキング額に応じて分配されます。これにより、小額の資産を持つユーザーも報酬を得ることができます。
  3. 集約による効率性: 多くのユーザーが資産を集約することで、プール全体としてのステーキングの効率や報酬の獲得確率が向上する場合があります。

ステーキングプールの注意点

  1. 手数料: ステーキングプールの運営者は、プールを通じて得た報酬から一定の手数料を取ることが一般的です。この手数料は、プールによって異なるため、参加前に確認することが重要です。
  2. セキュリティリスク: プールの運営者やスマートコントラクトのセキュリティが不十分な場合、ステーキングした資産の損失リスクがあります。
  3. 運営者の信頼性: プールの運営者の信頼性や実績を確認することで、リスクを低減することができます。

ハードフォークとステーキングの関係

ブロックチェーン技術の進化と成熟に伴い、ハードフォークという現象がしばしば発生します。

しかし、このハードフォークがステーキングという行為にどのような影響を及ぼすのか、多くのユーザーにとっては未知の領域であるかもしれません。

ハードフォークとは?

ハードフォークは、ブロックチェーンのプロトコルに大きな変更を加えるための手段です。これにより、新しいルールに従わない古いノードと新しいノードとの間で互換性が失われることがあります。結果として、新しいブロックチェーンが分岐し、新しい仮想通貨が誕生することがあります。

ステーキングとエアドロップ

ハードフォークが発生すると、新しいブロックチェーンには新しい仮想通貨が誕生します。この新しい仮想通貨は、多くの場合、既存の仮想通貨の保有者に「エアドロップ」として無償で配布されます。しかし、ステーキングを行っている場合、このエアドロップの受取方法やタイミングに注意が必要です。

ステーキングを行っている仮想通貨は、特定のステーキングプールやプラットフォームに預けられているため、エアドロップの受取権利がそのプラットフォームに帰属することがあります。そのため、ユーザーは新しい仮想通貨の獲得権利を失う可能性があります。

イーサリアム2.0におけるステーキングのメリット

イーサリアム2.0の登場は、ブロックチェーン技術の新たな時代を切り開くものとして注目されています。

その中心的な要素の一つが、Proof of Stake (PoS) に基づくステーキングです。

では、イーサリアム2.0におけるステーキングのメリットとは何でしょうか。

収益の機会

ステーキングにより、ユーザーは自らのETHをネットワークのセキュリティを支えるためにロックすることで、報酬を受け取ることができます。

この報酬は、新たに発行されるETHやトランザクション手数料として分配されます。

ネットワークのセキュリティ向上

ステーキングにより、攻撃者が不正なトランザクションを承認することが難しくなります。

大量のETHをステーキングしなければネットワークを操作することはできず、不正を行うとステーキングしたETHが没収されるリスクがあるためです。

Proof of Stake (PoS) は、ネットワークの参加者がステーキングした資産の量に応じて投票権を持つことで、ネットワークのコンセンサスを形成します。これにより、ネットワークの一貫性と正確性が保たれます。

長期的なネットワーク参加の奨励

ステーキングには一定期間のロックアップが伴うため、ユーザーは長期的なネットワークの成長と安定を重視する傾向が強まります。

長期的な参加が奨励されることで、ネットワークの安定性が向上します。短期的な価格変動や市場の変動に左右されにくい、健全なエコシステムが形成されることが期待されます。

ETHのステーキングの年利は何パーセント?

様々な取引所でステーキングを行うことができます。

以下の表は代表的な取引所の年利の比較表です。

取引所ETHステーキングの年利
Binance5.00% – 20.00%
Coinbase5.00%
Kraken5.00% – 17.00%
Bitfinex4.63%

ステーキングのデメリット

ステーキングは、仮想通貨の保有者が自身の通貨をネットワークにロックすることで報酬を得るプロセスです。

多くの仮想通貨プロジェクトで採用されているこの方法は、ネットワークのセキュリティを高めるための手段として注目を浴びています。しかし、ステーキングにはデメリットも存在します。

PBRレンディングのようなサービスを利用している場合の機会損失

ステーキングに参加することで、他の投資機会を逃す可能性があります。例えば、PBRレンディングのようなサービスでは、高い利回りを提供している場合が多いです。ステーキングに参加することで、これらのサービスを利用するチャンスを逃してしまうことが考えられます。

ステーキングのロックアップ期間中は、資産を自由に動かすことができないため、市場の変動に迅速に対応することが難しくなります。

新しい通貨の獲得権利の問題点

ステーキングによって得られる報酬は、新しい通貨の形で提供されることが多いです。

しかし、この新しい通貨の価値は不確実であり、将来的に価値が下落するリスクがあります。

新しい通貨の獲得に関するルールや条件が変更される可能性があり、これによりステーキングの報酬が減少するリスクも考えられます。

セキュリティのリスク

ステーキングに参加することで、自身の資産をネットワークにロックする必要があります。

これにより、ハッキングや不正アクセスのリスクが高まる可能性があります。

イーサリアムのロードマップ:進捗と今後の展望

Serenity(セレニティ)またはイーサリアム2.0:

  • イーサリアムの最も野心的なアップグレードで、Proof of WorkからProof of Stakeへの移行を目指しています。
  • このステージは現在も進行中で、以下のフェーズに分かれています:
    • フェーズ0:2020年に開始され、Beacon Chainという新しいPoSチェーンが導入されました。
    • フェーズ1:シャーディングの導入を予定しており、イーサリアムのスケーラビリティを大幅に向上させることが期待されています。
    • フェーズ1.5:現在のイーサリアムメインネットをBeacon Chainに統合する段階です。
    • フェーズ2:さらなるスケーラビリティと機能性の向上を目指しています。

現在、イーサリアム2.0のフェーズ0はすでに実施され、フェーズ1とその後のフェーズへの移行が待たれています。

イーサリアムの開発者たちは、ネットワークのセキュリティとスケーラビリティを最優先に、慎重にアップグレードを進めています。

まとめ

イーサリアムの進化とその中心に位置するステーキングは、ブロックチェーンの未来を形作る鍵となる要素です。

ステーキングは、イーサリアム2.0の中核をなす技術であり、セキュリティの強化、トランザクションの効率性の向上、そしてエコシステム全体の持続可能性を目指しています。

ハードフォークやシャーディングといった技術的な進展も重要ですが、ステーキングは個人の参加者がネットワークの安全性と活動性を直接サポートする手段として前面に出てきます。

そのメリットは明らかでありながら、デメリットや機会損失のリスクも考慮する必要があります。この技術の進化は、イーサリアムが提供する分散型の未来への扉をさらに広げるものです。

ステーキングの導入とその影響は、ブロックチェーンコミュニティにとって、新しいチャンスと挑戦をもたらしています。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
目次